ドイツの家の思想の源流
住宅とは住まう人の
無限の可能性を引き出す場
資産ということを考えてみたい。
資産とは所有者に対して、経済的価値を持ち、将来的に収益をもたらし、
それらを維持増加させる可能性のあるものです。
住宅はどのような資産なのでしょうか。
デフレ下の日本において住宅は常にデッドストックとされ、
新築時から少しずつ価値を失っていくとされています。
家を建てる人にとっては腰を折る話です。
しかし私たちは住宅の資産について
こう考えています。
将来的な価値を生む資産の最大のものは
人的資本です。
人的資本は知識、スキル、経験、教育、能力などの資源のことで、
「個人の収入」「キャリアの発展」に直接影響を与えるものです。
人的資本がより高いパフォーマンスを発揮するためには、環境が重要です。
集中力、忍耐力、それを支える健康状態をより良い状態で維持することができる環境です。
住宅こそ、この環境を支える最も重要な要素であると考えます。
つまり住宅は将来的に価値を生み出し続ける源泉である「人」が持たなければならない、
「資産を生み出すツール」なのだと考えたいのです。
ドイツの家は、住まう人の将来的な価値を引き出すための要素を家づくりの軸だと位置付けています。
住まう人の無限の可能性を引き出す場でなければならないと思うのです。
この場は、
たとえ時間がすぎても
変わらないものだと考えています。