長野県・上伊那郡 気温が氷点下でも快適に過ごせる家

夏は暑く高湿、冬は降雪が多く気温が氷点下の厳しい地域として知られる長野県・上伊那郡。実はドイツの家の性能を発揮するには最適な環境です。

今回ご依頼をいただいたのはテレワークをきっかけとして東京から長野へ移住されるお客様。広い土地の中にコンパクトな家を建てたいというご相談をいただきました。

■上伊那の環境はドイツの家と好相性

上伊那は日射量が極めて多く寒いという珍しい場所ですが、高い断熱性能で寒さを防ぎつつ、日射量があることでパッシブデザインが使いやすいというドイツの家の特徴が活かされる地域です。

2階全面に広がるリビングに大きなトリプル樹脂サッシで日射エネルギーを最大級に取り込みます。コンパクトな家ということもありエアコンはほとんど夏用と考え、冬は薪ストーブを夜間に短時間燃やすことで暖かな家を実現します。

■開放感のある間取りと日射エネルギーの利用

建物の特徴としては2階にLDKが設置されているという点。むしろ2階はLDKしかないというつくりになっています。また2階の大きなベランダから日射を取り込む仕様になっています。

また今回の家は広い敷地の中に建てることに加え、建物への制限が少ないため自由に建築できるというのがポイントでした。

例えば、冬至の南中高度のラインをベランダの軒先のラインと合わせ、日射が少ない冬至の日に日射エネルギーを最大限に取り入れるというつくりが可能になりました。

■外付けブラインド「ヴァレーマ」がポイント

夏場は深いひさしとドイツの外付けブラインド「ヴァレーマ」が日射をカットしてくれますが、日射量の多さゆえに冬場の昼間もややオーバーヒートしてしまう傾向に。

そのため、上伊那の家では夏だけでなく冬も「ヴァレーマ」が活躍します。パッシブデザインの手法は様々ですが日射量の多い地域では冬場のオーバーヒートにも注意したいところです。

■夏でも冬でも外気に左右されない家

自然豊かな場所で暮らすには暑さや寒さの影響を受けにくい性能を担保したうえで、その豊かな自然のエネルギーをふんだんに取り入れることが大切です。

今回建築している上伊那市の家は、季節を問わずドイツの家が持つ特徴を発揮することができるため、設計の観点からも非常に取り組みがいのある一軒となりました。

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