欧米でアルミサッシが使われない理由
日本では約8割の住宅でアルミサッシが使用されていますが、欧米では樹脂サッシが6〜7割、残りの3割は木製サッシが使用されています。
それではなぜ日本では一般的なアルミサッシが欧米で使用されないのでしょうか。
その理由は熱伝導率の違いと断熱性能にあります。
アルミサッシの熱伝導率は200。
それに対して樹脂サッシでは0.05。
つまりアルミサッシは樹脂サッシに比べて約1000倍も外気の影響を受けやすいため、住宅性能や環境問題への意識が高い欧米諸国では樹脂サッシあるいは木製サッシが主流となっています。
我慢する日本、我慢しないドイツ
冒頭ではアルミサッシと樹脂サッシの性能についてもお伝えしましたが、性能や快適性を求めるなら樹脂サッシはアルミサッシよりもはるかに優れた建材と言えます。
しかし、なぜ日本ではいまだにアルミサッシが使用されているのでしょうか。
その理由は複数ありますが、私たちは「我慢する日本」「我慢しないドイツ」という、それぞれの考え方の違いが根底にあるのではないかと考えています。
「少しくらいの寒さなら我慢しよう」と考える日本に対し、住環境にこだわりを持つドイツでは「寒いのなら暖かくしなければならない」と考えます。
このような考え方の違いは断熱性能を測る指標の一つであるUA値の基準にも表れています。
日本の省エネ基準は0.87、欧米では0.4前後。UA値は数値が低いほど断熱性能が高いという指標のため、日本は欧米と比べて約2倍も住まいの断熱性能が低いと考えることができます。
日本の樹脂サッシとドイツの樹脂サッシ
一口に樹脂サッシといっても取り付け方法からその種類まで様々。
例えば、日本の樹脂サッシは壁の外側に取り付けますが、ドイツの場合は内側に取り付けます。
内側に窓を取り付ける理由としては凹凸のない断熱ラインによる高い断熱性能とともに重厚感ある外観に仕上げたいというデザイン面でのこだわりがあるためです。
また、最近は日本国内でも樹脂サッシの取扱いが増えています。重要なのは内開き・内倒しの”ドレーキップ窓”であること。ドレーキップ窓は内開き(ドレー)によって室内の空気を一気に入れ替えるだけでなく、内倒し(キップ)によって雨の日でも常時換気が可能です。
これらの特徴によって冷暖房も効率的に使用することができ、高い省エネ効果を見込むことができます。
ドイツの家が採用する「エーデルフェンスター」
「ドイツの家」の樹脂サッシ「エーデルフェンスター」はたいへん剛性が高く大きな窓を作れることができます。
例えば、大型のFIX窓を入れ、横にドレーキップをペアで入れることで大開口窓を作ることができます。
大きい窓が作れるということはエネルギーを効果的に取り込むことができるパッシブ設計であるということ。
特に南側の窓は大きいほど良く、冬場は日射エネルギーをたくさん取り込むことができます。
住まいの断熱性を左右するのは窓。私たち「ドイツの家」では”樹脂素材のドレーキップ窓”エーデルフェンスターをおすすめしています。