ドイツの家庭が「自分らしい住まい」を大切にする姿勢
ドイツの人々はどのように生活しているのでしょうか?
典型的なドイツのリビングルームについて、ドイツ外務省のウエブサイトdeutschland.deの記事をご紹介します。
■ドイツのリビングルームって、どんな感じ?
今のドイツのごく一般的なリビングルームには、次のような特徴があります。
まず、薄型テレビの前にはくつろぎ用のソファや椅子が置かれ、その周りにノートパソコンやスマートフォンなどがすぐ手の届く場所に置かれています。
部屋の中央にはガラスの天板のコーヒーテーブルがあり、壁には家族の写真が飾られています。
ガラス扉のキャビネットには高級な陶磁器が収納され、明るい木目の戸棚にはボードゲームが重ねてあります。
季節によって、窓辺には蘭(ラン)やポインセチアといった観葉植物が飾られ、室内に彩りを添えています。
「ちょっと無難すぎる?」と感じるかもしれません。でも安心してください。こうした“平均的な配置”から、創造的に外れていくユニークな例もたくさんあるのです。
■デザインか?それともアップサイクルか?
インテリア雑誌や見本市で紹介されるような、完璧にコーディネートされた家具のスタイル。
それがそのまま人々の暮らしに反映されているかというと、実はそうでもありません。
ある調査によると、「家は自分の個性を表現する場所だ」と考えるドイツ人は、全体の53%にも上るそうです。
つまり、インテリアも自分の“好き”を大切にする人が多いということですね。
例えば、クラシックなイケア風家具やデザイナー家具、重厚なオーク材のウォールユニット、フリーマーケットで見つけたアイテム、さらには木製パレットをアップサイクル(創造的再利用)した家具などが挙げられます。
床材もラミネートフローリングやカーペットなどさまざま。壁は昔ながらのウッドチップ壁紙を貼っている家もあれば、鮮やかなカラーでペイントされている家もあります。
ミニマルな空間を好む人もいれば、華やかで装飾的な空間にこだわる人も。ドイツの家庭では、多彩なスタイルが共存しています。
■暮らしの中心にある場所
リビングルームは多くの人にとって、最も居心地のいい場所。
一方で、ゲストを招いたり、家族みんなで過ごしたりできる、広々としたリビングキッチンを家の中心にしている人もいます。
それぞれの暮らし方や好みによって、空間のつくり方も実に多様。ドイツの家庭には、「自分らしい住まい」を大切にする姿勢が感じられます。