ドイツは合唱の国。500万人が歌う、声の多様性
ドイツでは合唱の長い伝統があり、合唱音楽は社会の結束を強める役割も果たしています。ドイツ外務省のウェブサイトdeutschland.deの2025年12月の記事をご紹介します。
ドイツは合唱の国
ドイツは「合唱の国」です。およそ500万人が、定期的にグループで一緒に歌っています。
合唱はサッカーやバーベキューといった「典型的なドイツ」の余暇活動と肩を並べるほど盛んです。
児童合唱団からシニア世代のアンサンブルまで、教会からパブまで、3人以上が集まれば、ほどなくしてハーモニーが生まれます。
それもそのはず、歌うことは、幸福感を高め、ストレスを軽減し、社会的な結びつきを強めることが証明されているからです。

声の多様性
合唱はドイツにおいて長い歴史を持っています。
ヨハン・ゼバスティアン・バッハと、彼の受難曲やオラトリオを思い浮かべればよいでしょう
(バッハの宗教作品の多くは、現在でいう「合唱曲」を中核に据えています)。
現在でも、共同で歌うことは非常に人気があるだけでなく、驚くほど多様です。
伝統的な男声合唱団や女声合唱団、職場の合唱団から、クィアのアンサンブル、船員合唱団、ポップスやジャズの合唱団、さらにはビートボックスを取り入れたアカペラ・グループまで、幅広い形態が存在します。
ドイツには、定期的に活動するアマチュア合唱団が6万以上あります。
しかし「アマチュア」という呼び方は、実態を正確に表していない場合もあります。
アマチュアのアンサンブルの中には、演奏の質においてプロとほとんど差がない団体もあるのです。
これらの合唱団はドイツの音楽シーンにおいて重要な存在であり、場合によっては多くの観客を集めています。
さらに、ドイツのアマチュア合唱団による合唱音楽は、2014年からユネスコの無形文化遺産にも認定されています。

プロの合唱団も数多く存在し、目覚ましい成功を収めています。
ベルリン放送合唱団は、ニューヨーク、東京、ロンドンといった世界の主要都市で定期的に公演を行っています。
ドイツの合唱団は映画にも登場しています。
たとえば、ドレスデン・フィルハーモニー児童合唱団は、アカデミー賞受賞作『愛を読むひと(The Reader)』(2008年米独合作映画)の映画音楽に、その特徴的な響きを提供しました。
また、ドイツの合唱団は『バビロン・ベルリン』(2017年にシーズン1と2が、2020年にシーズン3が、2022年からはシーズン4が放送)のようなテレビシリーズの劇中音楽も録音しています。
一方で、伝統的な少年合唱団も引き続きドイツの音楽文化を形づくっています。
13世紀から続くライプツィヒのトーマス教会少年合唱団や、起源が10世紀にまでさかのぼるレーゲンスブルク大聖堂少年合唱団などがその例です。
ドイツの合唱音楽は、ソーシャルメディアの時代にもすっかり適応しています。
「German Gents」のようなグループは国際的なヒット曲をカバーし、何百万回もの再生回数を集めています。

ワールド・クワイア・ゲームズ 世界合唱大会
こうして見ると、合唱はドイツにおける国民的な余暇活動だと言えるでしょう。
ただし、それはドイツに限った話ではありません。
ワールド・クワイア・ゲームズは、その名のとおり世界最大の合唱大会です。
ドイツ人歌手ギュンター・ティッチによって創設され、2000年以降、2年ごとに異なる国で開催されています。次回は2026年8月にスウェーデンで行われる予定です。
世界中から何千人もの人々が集い、ともに歌うとき、合唱が持つ力――橋を架け、声を一つにし、人々を結びつける力――がはっきりと感じられます。
分断や対立が語られることの多い現代においても、歌うことは、ほんの少しの調和を生み出すことができるのかもしれません。
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出典:deutschland.de(ドイツ外務省)
https://www.deutschland.de/en/topic/culture/german-choirs-boys-choir-domspatzen-singing-society
